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中東・アラブ首長国連邦を観光、商業をする人の為のUAE総合ガイド


UAEで頑張る日本人


今までUAEと言うとテロや戦争が多い国として恐れられることが多かったのですがここ10年ほどでメディアの力によって、日本人の考え方も徐々に変わってきました。多くの日本企業の数も急激に増え、それと同時に個人でUAEに来て働く方も増えてきました。

日本企業で働く方も多いですが、アラブ人や外国人に囲まれ、一人で頑張っている日本人も多く存在しているのです。そこまでUAE内の日本人社会にはそこまで出てきませんが、頑張っている皆さんを是非紹介したいと思います。

第1回目は最近ドバイで徐々に人気になってきているカジュアル日本食レストラン「アーティスト」のメインシェフである篠田愛治郎さんにお話を聞きました。

UTG: 今回はお忙しいのにお時間を頂きましてありがとうございます。まず初めに愛治郎さんがドバイに来るまでの経緯を教えてください。
篠田さん:私は元々ホテルオークラに22年間働いていたんです。フランス料理のシェフだったのですが、世界中のオークラにて日本料理も携わっていました。そのころから世界料理人組合WACSのサポーターをしていたんですがオークラを退職した後、WACSの関係でアジアの国なども行き、2006年にドバイに入国しました。

UTG: ドバイに来てからはどこで働かれていたんですか? 
篠田さん:いくつかの日本食・アジア食レストランで働きましたが、いろいろと難しいですよね。上司が変わるとやり方もすべて変わってしまうので、上が変わるときに一緒に退職するということが多かったです。ずっと料理人の仕事をしてきました。

UTG: 今の会社はどうですか? 
篠田さん:最初はよくわからないから怖かったですよ。でも今は安心して働ける会社です。

UTG: ちなみに「アーティスト」とはどんな会社なんでしょう。
篠田さん:以前の会社を退職した後、運よく今の会社のオーナーが私を見つけてくれました。どんな会社かわからなかったですがやってみないとわからないので挑戦はしてみました。。2014年6月に入社しました。オーナーはとても日本のことをよくわかってくれている方なので仕事がしやすいです。私が入社した時には会社を「おいしい」という名前で登録していたのですが、後に「アーティスト」という名前で外国人が食べやすい日本食レストランとしてオープンしました。

UTG: ドバイの日本人社会では「不思議な名前なのでなんちゃって日本食」と思われているとも聞いたことがあるのですが…
篠田さん:「アーティスト」って名前は元々コンサルタントさんに「Artist」って日本語で何?と聞かれて思わず「アーティスト」じゃない?!と軽く答えちゃったのが名前の由来です。よく考えたら「芸術家」とかですよね。あの時に発した言葉が「芸術家」だったらそうなってたかも。笑  私は今の名前結構好きですけどね。

UTG: 現在1店舗目の「アーティスト」がオープンしていますが、オープンまでの間に何が一番大変でしたか? 
篠田さん:良くご存知かとおもいますが、やっぱり「期限に間に合わない」ことですかね。この国は日本のように上手くことが運ばないんです。なんでもすごく時間がかかって…でも私にはどうすることもできないんです。店舗を建設していてもすべてがすごく遅れてしまってオープニング予定に間に合わないかもということでキリキリしてました。それ以外で大変だったのは人材集めですかね。世界各国から来ているので皆全然違った文化などを持ってますから。合う人を見つけるのは大変でした。

UTG: 雇ったあとのスタッフ教育で何を重要視してましたか?
篠田さん:日本文化を教えるのが大変でした。外国人で日本語を習得している人を思い浮かべてください。どんなにうるさいような人でも日本人と話をするときに話し方も変われば挨拶もお辞儀を自分からするようになったり、とても謙虚な態度になるんです。日本の文化を教えるということはその人たちが人と話すときのマナーを教えているようなものなんだっと気づいたんです。私はそれから「日本流の文化・言葉を覚えることが性格を変えることにもつながる」と信じはじめました。なので、うちのスタッフには簡単な日本語やお辞儀の心、折り紙などを折らせるなどの方法で日本を知ってもらう努力をしています。日本食レストランですからね。

UTG: 今はこのギャラリアモール内に1店舗店がありますが、これから展開していく予定はありますか? 
篠田さん:はい。まだ決定していないものはお話できませんが、2店舗目としてはアルグレアセンター内、3店舗目はビジネスベイのベイスクエア内、4店舗目は来年にイブンバトゥータモール内にオープン予定です。

UTG: 結構儲かっているんですね。もし失礼でなければここの売り上げなんかも教えてくださるとうれしいのですが… 
篠田さん:私が勝手に言えるような立場ではないのでそれはお話できませんが、わかりやすく言うと平日で1日約150人位のお客様、週末には200人前後のお客様がご来店いただいてます。

UTG: 愛次郎さんはココで現地の方々の食のために頑張っていらっしゃいますが、これから愛治郎さん自身がなにかチャレンジしたいこととかってありますか?  
篠田さん:もう歳を考えるとチャレンジをする齢ではないので、これからは海外で日本文化の継承ができればと思ってます。こっちのシェフは誰もが包丁をとぐことの大切さなども全くわかっていないんです。包丁の切り方一つでも味は全く変わってくることもわかってません。日本では当たり前でもこちらでは当たり前じゃないので日本が大切にしている料理職人の文化継承ができればうれしいなっとおもってます。個人的な目標は死ぬ前日まで健康的に暮らすことですかね。笑

UTG: 最後に日本からドバイへ個人できたい方へのメッセージは何かありますか?
篠田さん:最近のドバイに来たがる方はこだわりがありすぎると思います。「住宅や保険は準備されていますか」などとすべてがそろった所じゃないと働かないという人が多すぎます。。長年暮す人たちは皆何もないところで頑張って今の自分の居場所を作っているのです。条件を話す言葉だけが達者になるのではなく、とにかく行動を起こしてこっちに来てみる事です。私は料理人なので料理人のことを話しますが、日本でまじめに料理人をやっていたらこの国でのレベルよりずっと高い技能を持っているですから即戦力になれると思うので、恐れずに身一つで頑張ってこっちにどんどん来てほしいです。それと、日本人に少し欠けがちなのはユーモアな感覚を持つこと。ホスピタリティーを忘れないようにすることです。言語だけではなく、態度などもコミュニケーションの1つですから、頭を柔軟にして周りの外国人を理解しようと思う気持ち、調和を保ちながら楽しくコミュニケーションをとることが大切だと思います。



篠田さん。ご協力ありがとうございました。とても明るい篠田さんですが、いろいろとご苦労をされたようです。そこから学ぶことが多かったようで現在はとても生き生きと仕事を楽しんでいらっしゃるように見受けられました。これからドバイで料理人として来ようとしているみなさん。ここはアメリカやイギリス、オーストラリアなどの日本人の暮しやすい国とは違い、まだまだ日本では考えられない事が多く起きてしまう国です。かっこいいドバイというメディアなどで言われているところとは実際の生活はとことんかけ離れていますので、ドバイとしてではなく「中東」に来るということを理解していらっしゃってください。UAEは頑張る人に寛大な国ですから。

*篠田さんと連絡を取りたい場合、ここまでご連絡いただければ、本人の転送をいたします。


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